明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

皆さん好きな言葉はありますか？
私は「ペイ フォワード (Pay It Forward)：恩送り」という言葉が好きです。

 

2000年に上映された映画のタイトルなのですが、
「自分が受けた善意を他の3人へ渡すことで、幸せが広がっていく」というストーリーです。

 

日本語では似た言葉に「恩返し」があり、広く言えば「ペイフォワード」も恩返しの中に含まれますが、
私がこの言葉を好きな理由は、本人に恩を返して関係を完結させるのではなく、
「送る先は他の人へ」と方向性がはっきり示されているところです。

 

2022年は年齢的にも入社年数的にも中堅になりつつあり、
新入社員の研修など、若手との方と関わる機会が増えました。
言葉の掛け方一つとっても、どう伝えれば相手にとって役に立つのか迷う中で、
自身が若手の頃も、職場の先輩・上司だけでなく、本当にたくさんの方々が
成長に関わってきてくれたんだなぁと、改めて気付くことの多かった1年でした。

 

お世話になった人に恩返しがしたいと思っても、
どうすれば喜んでもらえるか分からなかったり、中々会えない人もいるかと思います。
そんな時、この言葉に触れて「返せなくても、また他の誰かに渡せばいい。」
そう思うと心が少し軽くなりました。

 

この言葉のミソは、自分が善い行いをしても、直接返ってくる可能性は高くないことです。
私自身も、見返りを求められずにいたからこそ、長い時間を経てから周りの善意に気付くことが出来ました。

 

日々の忙しさで目の前のことしか見えなくなると「私ばかり…」と言いたくもなりますが、
「これまでにたくさんの人から受け取っている」と思えると、
また誰かの役に立ちたいと自然と思える気がします。

 

2023年も自分が受け取ったものよりほんの少し多くの善意を、誰かに渡していけたらいいなと思っています。