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夏、ちょっと怖い話

今から話すことは、私が昔に体験したちょっと怖い話です。

 

小学校低学年の夏休み終り頃だったと思います。

 

仲の良い友達と遊びすぎて日が暮れてしまったことがありました。
日が暮れるまで遊ぶことは珍しくありませんでしたが、その時の光景がいつもとは違いました。

 

周囲すべてに橙色を上塗りした世界、そんな感じです。

 

初めは友達と互いに見合ってその橙色姿に笑い合いました。
そんな笑いが途切れた時、ふと気づいたんです。

 

異様に静かだと。

 

周りに人がいなくなり、風が木の葉を揺らす音さえも遠くから聞こえるようでした。
薄気味悪くなった私たちは早々に別れ、家への帰路につきました。

 

何事もなく家に着くと、玄関先で母が隣人とお喋りしているのが目に映りました。
「ただいま」と言いながら横を通り過ぎ、玄関を開けようとしたら母が私の名前を呼びました。

 

その声に振り向き母の顔を見ると、知らない女の笑った顔がありました。
「え、、、」と声を出したその時、私は目を覚ましました。

 

そうです、夢です。
あの母の声は、夕食の合図が夢に入ってきたものだったのです。

 

この夢の内容を夕食中に母に話したところ、ありふれた夢だと一蹴されました。
実際私はお昼から夕食まで寝ていたそうです。

 

しかし、現実味のある夢だったので納得できず、夏休み明けに友達に同じ話をしました。
すると驚くべき言葉が返ってきました。

 

「似たの見たかも、、、」

 

友達の話も聞いてみると、遊んだ場所や光景が同じだったのです。
ただ、私が気になっていた知らない女については、夢には出てこなかったみたいでした。
友達はそんな偶然に驚きながら、1つ気になることを聞いてきました。

 

「笑ってた?」

 

その言葉に嫌な予感がしました。
怖くなり隣を歩く友達を見ることができませんでした。

 

それからしばらく友達は話を続け、私は隣を見ることなく答えました。
そんな中、おもむろに友達はある言葉を口にしました。

 

「本当は見たんだよね、」

 

その言葉に私は反射的に隣を見ていました。

以上が私が昔に体験したちょっと怖い話です。
ちょっとだけそれっぽく書いてみました。

 

ちなみにこの後は普通に目が覚めました。
数日間ずっと夢の中だったことの方が今となっては驚きです。

 

後日談として、小学校中学年まではその女が出てくる夢が多くありました。
引きずられたり、夢だけど金縛り中に刃物で刺されたりといろいろです。

 

そんなこんなで、高学年に上がる頃に家を引っ越しました。
それ以降、笑った女が夢に出てくることはありませんでした。
家の近くに墓地があったことが原因だったかもしれません。